酒井規史《南宋時代の道士の稱號 -經籙の法位と 「道法」の職名-》
載《東洋の思想と宗教》第25号,2008年,第115-135頁
はじめに:六朝の梁代に天師道によって整備された教團制度は、唐代においてほぼ完成された。唐代の道士は天師道の受法のカリキュラムにしたがって經籙を傳授され、傳授された經籙の位階に應じて法位が與えられていた。その後の宋代においても、唐代と同樣の制度が存續していった。
その一方で、南宋時代になると、天師道の道士たちは「道法」の傳授も受けるようになった。天心正法や雷法といった「道法」は北宋の末期から起こり、南宋時代には非常に流行した。道士たちは、自らが用いる「道法」に由來する職名も稱號の中に取り入れていった。
本稿では、南宋時代の天師道の道士の稱號が、經籙の傳授による法位と「道法」の職名から成っていることを明らかにする。また、稱號を分析することで、南宋時代にはける道士の修行の過程についても明らかにしてみたい。
>>論文及譯文全文
酒井规史 南宋时代道士之头衔_经箓的法位与_道法_的职名_.pdf
酒井規史 南宋時代の道士の稱號 -經籙の法位と「道法」の職名-.pdf
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